MLMあるいはネットワークビジネス基礎

MLM

マルチレベルマーケティング(MLM)とは、ネットワークマーケティングとも呼ばれる販売戦略です。

MLMとは?(Multi-Level-Marketing

特定商取引法(特商法)では、「連鎖販売取引」と定義されています。

時に、マルチ、マルチ商法などともいわれます。

企業が独立したディストリビューターを募り、製品やサービスを消費者に直接宣伝・販売するものです。

ディストリビューターは、他のディストリビューターを勧誘することも奨励され、勧誘したディストリビューターの売上に応じてコミッションを受け取るという、マルチレベルの構造を持ちます。

その手段は、口コミといわれたりもします。

ディストリビューター例えば、ドテラ(doTERRA)でいうと、WA(ビジネス会員)といいます。

MLMとねずみ溝の違いは?

ねずみ溝とピラミッド構造である点が似てはいますが、MLMは歴史の古い合法のビジネス戦略です。また、特商法によって厳格なルールが定められています。

大きな違いは、ねずみ講が金銭配当を目的とした組織であるのに対し、マルチ商法は商品やサービスの販売を行う組織である点です。

ねずみ溝は違法です。「無限連鎖講の防止に関する法律」という法律により全面的に禁止されています。

MLMの歴史

MLMの歴史は古く、そのルーツを1800年代後半までさかのぼる人もいます。

しかし、現代のMLMモデルは、1940年代から1950年代にかけて、容器メーカーのタッパーウェア(Tupperware)や化粧品会社のメアリーケイ(Mary Kay)などの企業の出現によって形作られるようになりました。

それ以来、MLMは数十億ドル規模の産業に成長し、世界中で何百もの企業が活動しています。

 

日本では、MLMの歴史は古く、現在も人気の販売戦略となっています。

日本通信販売協会によると、2020年、日本のダイレクトセリング業界は239億ドルの小売売上高をあげています。

しかし一方で、MLMは日本では批判にもさらされており、一部の企業は違法なマルチ商法に関与していると非難されています。

つい最近では2022年10月13日、「日本アムウェイ」が消費者庁によって、一部業務に対し6カ月の取引停止命令を出すと共に、再発防止を講じることを求める行政処分を受けました。

MLMの利点

MLMの利点の1つは、低いスタートアップ費用で自分のビジネスを始める機会を、個人に提供することです。

ディストリビューターは、販売手数料を通じてお金を稼ぐことができます。

多くの場合、大きなチームを形成できるほど、収入が大きくなる可能性があります

さらに、多くのMLM企業は、ディストリビューターが成功するためのトレーニングやサポートを提供しています。

 

通常、事業を開始するには、多額の開業費や仕入れ金などの運転資金がかかります。

しかしドテラのような力のあるMLM企業では、会社の看板と、名のある質のいい商品を使う環境が整っています。

自分で企業の名を広げるための宣伝をする必要はなく、本来はリクエストのある分のみ購入すればいいため、商品を大量に仕入れてしまうリスクはありません。

MLMの問題点

しかし、MLMは論争の的となる業界でもあります。

実際、米国の連邦取引委員会(FTC)は、虚偽の収入を主張したり、欺瞞的な行為に関与しているとして、いくつかのMLM企業に対して行動を起こしています。

そのため、同じMLMの形態をとっていても、どの企業が信頼がおける企業なのかは、冷静に見極める必要があります。

基準としては、10年以上の歴史を持っているか、商品力があるか、チーム(組織)を構築する仕組みに無理がないか、報酬制度は妥当か、などがあげられます。

 

また、企業はよくても、会員の問題行動によって、MLMのイメージが悪くなることも多々あります。チームによっては、アップやダウンの圧が強くて、商品の購入やセミナーへの参加を強要されることもあるので、注意が必要です。

また、パーティーや交流会という名目で本来の目的を隠し、実はMLMの会員入会を強要されるというケースは違法ですがしばしば起こるようですので、自分が入るチームへの見極めも必要です。

ドテラ(doTERRA)私たちのグループ、5つのいいところ

有名なMLM企業

代表的なMLM企業には、エイボン、アムウェイ、ハーバライフなどがあります。

ダイレクトセリング協会の報告書によると、MLM企業による世界の小売売上高は、2019年に1800億ドルに達しました。また、2020年に世界でダイレクトセリングに携わる人は1億1840万人で、アジア太平洋地域が売上高で最大のシェアを占めているとしています。

MLMの将来性

今後、MLMの成長は、消費者の需要、規制の変更、企業の新技術や消費者動向への対応力など、さまざまな要因に左右されるでしょう。

どれだけいい商品であるとしても、モノであれば、時代が進むにつれてさらに上を行く商品は出てきます。

その時に独自性を保てる可能性があるか、他の会社の商品に負けない将来性があるかはとても重要です。

ただし、オーナービジネスとして軍資金少なく年金的な継続収入を得られるシステムとして、これほど可能性のあるビジネスはないといえます。

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